バッテリー上がり!?対処方法や原因などを解説!

バッテリー上がり!?対処方法や原因などを解説!

クルマを使っていると予期せぬトラブルに遭ってしまう事があります。そのうちの一つに「バッテリー上がり」がございます。バッテリーが上がってしまうとエンジンをかける事ができないので、当然クルマを動かすことができません。

昨日まで大丈夫だったのに、今朝エンジンかからない・・・

バッテリー上がりにはそんな事もあります。そのような不測の事態が発生しても慌てず正しく対応できるよう、準備だけはしておきましょう。

ここでは、電気自動車・ハイブリッド・プラグインハイブリッドは除くクルマのバッテリーが上がってしまったときの症状から、対処方法、その原因までご紹介します。

たけぞう
たけぞう

バッテリーが上がると自力でエンジンはかけられません・・安心・快適なカーライフのために確認しておきましょう。

バッテリー上がりってどういう状態?

「バッテリーが上がる」とは、何かしらの理由でバッテリーに蓄えられた電気が減少し、スターターモーター(セルモーター)を回すことが出来なくなってしまい、エンジンをかけられなくなってしまった状態をいいます。

このあいだ1カ月ぶりにクルマに乗ろうとしたら、バッテリーが上がってて大変だったよ・・

たけぞう
たけぞう

バッテリー上がりは突然発生するときもあります。以下のような症状が現れたらバッテリー劣化の可能性が高いです。

ドアが開かない(ドアロック解除が出来ない)

普段、リモコンスイッチやドア取っ手側のスイッチ操作でドアロック解除が当たり前に出来ていると思いますが、突然ドアロック解除が出来なくなってしまった時、バッテリー上がりの可能性があります。エンジンがかかっていない時の電力供給はバッテリーのみとなるので、バッテリーが完全に上がっていると電動ドアロックを作動させることすら出来ません。

この場合はドアをメカニカルキー(金属のキー)で開ける事が必要となります。メカニカルキーの取り出し方はキーによって異なりますし、そもそもキーを差し込むキーシリンダーが隠れていることもありますので、確認が必要になります。

エンジンがかからない

エンジンの始動操作をすると、「キュキュキュ」「キュルキュルキュル」と音がしてエンジンがかかっていると思います。これはバッテリーの電力を使用してスターターモーター(セルモーター)がエンジンを回転させている始動時特有の音になります。バッテリーが上がってしまうと、モーターを動かす事ができずに前述のような「カチッカチッ」音だけや全く無反応状態となってしまいます。

室内電装品が作動しない

エンジンをかける前の電装品作動は全てバッテリーの電気を使っています。バッテリーが上がるとランプ類が点かなかったり、ホーンを鳴らすことが出来なくなってしまいます。

メーターの誤作動

バッテリー電圧が低下すると、電装品の一つであるメーターがエンジン始動時に誤作動することがあります。

  • スピードメーターの針がいきなり振り切れる
  • メーターのランプ類が点滅したり、点灯したりする

これらが発生している時は、バッテリー電圧低下の可能性があります。

ではエンジンをかけるためにはどんな手段があるか?解説します!

バッテリー上がり時のエンジンをかける為の手段

ロードサービスを呼ぶ

一番確実な方法としては、JAFや加入している任意保険のロードサービスに連絡をして点検をしてもらうことでしょう。JAFのロードサービスは非常に手厚く、昼間や一般道での応急始動作業はJAF会員ならば回数制限なしで無料、任意保険の場合は無料サービス枠内では回数制限などがあるので注意が必要です。連絡方法は、JAFならばJAFアプリのGPSで現在の場所を特定できるため、場所の説明は不要になるので便利です。もちろん電話での対応も可能です。任意保険の場合は電話もしくはメールになります。当日の状況にもよりますが、場所を伝えてれば30分~1時間くらいで現地まで駆けつけてバッテリー上がりに対処してくれます。いざという時のためにロードサービスの連絡先をスマホなどに登録しつつ、連絡先を書いたメモを車内に常備しておきましょう。

ジャンプスターターを使う

ジャンプスターターと呼ばれるエンジン始動に対応した小型バッテリーの用意があれば、救援車がいなくてもジャンプスターターをバッテリーに接続してエンジンをかける事が可能です。ジャンプスターターは安価なものでは数千円、高価なものでも1万円程度で購入できます。ただしジャンプスターターのバッテリー本体もクルマのバッテリーと同じで使用するしないに関わらず、いずれ経年劣化で性能が落ちてしまいます。使用頻度や状況と照らし合わせて購入を検討するのも良いと思います。

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ジャンピングスタート

ジャンピングスタートとは、バッテリー上がりを起こしたクルマ(故障車)他のクルマ(救援車)のバッテリーをブースターケーブルでつなぎ、必要な電力を分けてもらうことでエンジンを始動させる方法です。ケーブルのつなぎ方は簡単にいうとバッテリーの⊕と⊕、⊖と⊖をつなぎ、救援車のエンジンをかけてから、バッテリー上がりのクルマのエンジンスタートを試してみる、という流れになります。

ケーブルのつなぎ方についてもう少し解説します。最低限、ケーブルをバッテリー端子同士、間違えずにつなげれば大丈夫なのですが、つなぐ順番と場所を知っておくとより安全・確実にエンジンをかける事ができます。ポイントは以下となります。

ここではバッテリー上がりを起こしたクルマを故障車、電力を分けるクルマを救援車、ブースターケーブルの⊕側を赤ケーブル、⊖側を黒ケーブルと表記致します。

  1. 故障車のバッテリー⊕端子に赤ケーブルをつなぐ。大概⊕端子にはカバーが付いていますので、外すことを忘れずに。
  2. 赤ケーブルの反対側を救援車のバッテリー⊕端子につなぐ。
  3. 救援車のバッテリー⊖端子に黒ケーブルをつなぐ。
  4. 黒ケーブルの反対側を故障車のクルマの金属部分(シャシやエンジンなど)につなぐ。これはボディーアースと呼ばれ、より安全・確実にエンジンをかける為の方法です。バッテリー⊖端子同士の接続では、火花が発生したり、スターターモーターへ充分な電気が流れない場合があるためです。ボディーアースの位置がわからなければクルマの取扱い説明書を確認しましょう。
  5. 救援車のエンジンをかける。この時エアコンやヘッドライトなどの電装品はオフにします。それから故障車のエンジン始動を試してみる。エンジンがかかればケーブルは取り付けした時と逆の手順で取り外す。
  6. エンジンがかからない場合は救援車のエンジン回転数を2,000rpmくらいまであげて、3分間ほど充電させてから再度エンジン始動を試みる。

ジャンピングスタートはバッテリー上がり時の対処法としてはよく知られていると思いますが、実際に作業をしてみた、という方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。次ではジャンピングスタート作業時の注意点を解説します。

ジャンピングスタート作業時の注意点

ジャンピンスタート作業時に注意しておきたい事が以下になります。確実に作業を行うためのポイントや作業手順が正しくてもエンジンをかけられなかったり、他の箇所が故障してしまったりする事を防ぐ為に必要な事です。

ブースターケーブルは許容電流値と長さに注意

ブースターケーブルにおいて最も重要なポイントは許容電流値です。この数値は流すことが出来る電流値を示しており、車種に対してこの数値が小さいとエンジンをかけられないどころか、最悪の場合、発火やショート(短絡)などの事故につながる事もございます。一般的には太いケーブルの方が許容電流値も大きいので、太いケーブルを使用しましょう。

ケーブルの長さも余裕をみておきましょう。ジャンピングスタートの現場ではクルマ同士を寄せ切れなかったり、お互いのクルマのバッテリーの位置関係がわるかったりで、思った以上にケーブル長さが必要になることがあります。

ブースターケーブルの推奨スペックとしては、許容電流値100A 長さ3~5mあれば軽自動車から乗用車のガソリン・ディーゼルまで対応できるかと思います。長いケーブルの方が安心ですが、ブースターケーブルは車内に積載をお勧めするので場所をとってしまうデメリットがあります。

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バッテリー液量を確認する

バッテリー上がりの時にはバッテリー液量の確認をしましょう。バッテリー液量が下限(LOWER)より不足している状態でエンジン始動させると、最悪バッテリーの破裂につながる可能性があり危険だからです。この場合は希硫酸の比重を下げてしまう事になりますが、バッテリー補充液または蒸留水を補水してください。ただし上限値(UPPER)以上入れてはいけません。

故障車と救援車の電圧が同じか確認する

ジャンピングスタートはクルマに搭載されているバッテリー電圧が同じでなければいけません。軽自動車や乗用車であれば12V(ボルト)で決められていますが、トラックなどでは24V(ボルト)車両があるので注意が必要です。

クルマ2台分以上のスペースがあるか

ジャンピングスタートは2台のクルマのバッテリー同士を接続する必要があります。お互いのクルマのバッテリーが設置されている場所を出来る限り近づけないと、ケーブルが届かないからです。まずはクルマ2台分を安全に止められるスペースを確保しましょう。安全性が確保できないようであれば、別の手段でエンジンをかけるしかありません。

故障車・救援車、それぞれのバッテリー設置場所の確認

ほとんどの乗用車はボンネットをあけたエンジンルーム内にバッテリーが設置されているはずですが、それ以外に設置されているクルマもあるので、一応確認が必要です。また事前にバッテリーが右寄りか、左寄りか、もしくは奥側にあるかなどお互いのクルマのバッテリー位置を確認して、バッテリー同士を近づけるようにクルマを移動させましょう。クルマの移動の際には誘導してくれる人がいた方がいいでしょう。

ブースターケーブルの取り扱いに注意

ケーブル端子の脱着時にはクルマのボディーやエンジン本体などに接触させないよう細心の注意を払いましょう。傷をつけてしまったり、火花が発生したりすることもあります。2人以上で作業をする際にはお互いに声をかけあいながら、確認しながら進めていきましょう。

たけぞう
たけぞう

作業はさほど難しいものではありませんが、トラブル対応はその場での判断が重要になってきます。無理はせず、安全確保することを最優先にしましょう。

ジャンプスタートはあくまで応急処置

ジャンピングスタートでエンジンもかかったし、これで大丈夫よね?

たけぞう
たけぞう

安心はまだできません!ここまではあくまで応急処置でクルマが正常に戻っているとは言えません。

エンジン始動が出来たからと言って、そのまま乗る事はお勧めできません。今の状態ではエンジンを止めたら、またエンジン始動が出来なくなる可能性があるからです。

可能ならば、そのまま整備工場へ入庫してバッテリー上がりの原因を調べてもらいましょう。原因を突き止めて適切な処置をしなければ、仮にバッテリーを新品交換しても不具合が再発してしまう可能性があります。以下ではバッテリー上がりとなってしまう、原因について考えてみましょう。

バッテリー上がりの原因4選

ジャンピングスタートでエンジンがかかった、という事を前提として、バッテリー上がりが発生してしまう原因を考察してみます。

バッテリー本体の劣化

バッテリーは年数経過に伴って劣化し、電圧低下などが発生してしまいます。これはバッテリー内部での化学反応が鈍くなり、電気を起こしづらくなってくる為です。また年数経過しているバッテリーはある日突然バッテリー上がりとなってしまう事もありますので注意が必要です。

バッテリーの寿命はクルマの使用状況に左右されます。クルマの使い方は人それぞれなので一概には言えませんが、走行距離と使用頻度によって変わってきますので、定期的な点検は必要です。                                                                             

発電不良が発生している

クルマには「オルタネーター」と呼ばれる発電機が搭載されているのはご存知でしょうか?ゴム製のファンベルトなどを介してエンジンの動力が伝わり、回転することにより電力を作り出す部品です。

オルタネーターが正常ならば、エンジンがかかっている時は発電できる状態にあるのですが、内部不良や機械的不具合が発生すると発電できなくなり、バッテリー電力を使い続けてクルマを動かす状態になってしまうので、バッテリー上がりの直接的原因につながります。明らかな発電不良が発生した場合はエンジン駆動中にメーター内でワーニングランプを点灯させるようにもなっているので、日頃から注意しておきましょう。

ルームランプなどの灯火装置が点灯しっぱなし

エンジンがかかっていない時の電力は全てバッテリーから供給されます。クルマを駐車している時、ルームランプなどを点灯しっぱなしにさせてしまうと、バッテリー上がりの原因になってしまいます。近年のクルマでは灯火装置類のタイマーによって消灯させる機能があったりしますが、駐車する際には自身での確認は必須です。ジャンピングスタートでエンジンがかかったら、各灯火装置のスイッチがONになっていないか?を確認してみましょう。

漏電の可能性もある?

クルマの漏電とは正常な使用にも関わらず、駐車している時に規定値よりも多くの電流が流れてしまう状態を言います。規定値の事を暗電流値と呼んだりしますが、クルマによってこの数値は異なります。駐車中はもちろんエンジンがかかっていないので発電することができず、バッテリーの電気を使い続けてしまうので、暗電流値の上昇はバッテリーを上げる事になってしまいます。原因としては以下が考えられます。

クルマの電装品系統の故障や不具合
クルマにはコンピューターユニットナビゲーションなど多数の電装品がございます。これらが故障したりハーネスなどで短絡が発生すると暗電流値が上がってしまい、正常時と比べてバッテリーから余計に電気を使ってしまう、という訳です。原因追及するにはかなり時間と費用が発生する可能性がございます。
後から取り付けしたオプションパーツが原因
クルマをより快適に使えるようにする為、電装品系オプションパーツの取り付けは必須かと思います。その中で気を付けたいのが、近年装着率が上がっているドライブレコーダーです。ドライブレコーダーの基本機能としては走行中の状況を動画で保存する、になりますが、一部製品では「駐車監視機能」付きがあります。文字通り駐車している時の振動を検知して録画をする、という安心できる機能ではあるのですが、設定次第ではバッテリーの電気をかなり消費してしまう場合がございます。設定の確認をお勧め致します。

まとめ

今回はバッテリー上がりについて解説してみました。定期的にバッテリー点検していても、予期せず上がってしまったりする事があるので、これらを知っておいて損は無いと思います。

  • バッテリー上がりってどういう状態?
  • バッテリー上がり時のエンジンをかけるための手段
  • ジャンピングスタート作業時の注意点
  • ジャンプスタートはあくまで応急処置
  • バッテリー上がりの原因4選

クルマはどうしても経年変化走行距離による変化がございます。日常でクルマを使っていて気になる点があれば早目に点検しておき、万が一の事態もある程度想定しておいた方が慌てたり、余計な出費がかかったりという事もおさえられるのではないでしょうか。

皆様の快適なカーライフの一助になれれば、幸いでございます。

今回もご拝読頂きまして、ありがとうございました。

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