タイヤを長持ちさせる為には?自分で出来る事とは・・

タイヤを長持ちさせる為には?自分で出来る事とは・・

こんにちは!某ディーラーでサービスに携わり続けて30年、たけぞうです。

クルマを乗り続けていくと交換しなければいけない部品、いろいろ出てきますよね。今回はその中でも金額がかさんでくる「タイヤ」について考えてみたいと思います。

  • タイヤは年数や走行距離によって劣化・摩耗してしまいます。
  • 定期的に交換しなければならない部品の一つですが、少しでも長持ちさせて、安心して使い続ける為に出来る事とは・・

今回の記事が皆様の充実したカーライフの一助になれば幸いです。                                                            

タイヤ空気圧調整を定期的に実施する。

車のタイヤには空気が充填されています。
実はこの「空気」が、タイヤにとって非常に重要な役割を果たしており、適正な空気圧が充填されてはじめて性能を発揮します。

空気圧不足があるとタイヤが通常よりも潰れて、タイヤの端部分が接地しやすくなります。この状態で走行を続けると、余分に接地している部分が削れて、摩耗していってしまいます。これはなんとしても避けたい!

また近年のタイヤは「エコタイヤ」と呼ばれる低燃費タイヤが主流になっており、接地する「接地面」と タイヤの幅を示す「タイヤ幅」の差を大きくしている事があります。

タイヤサイズについて  

参考例・・145/80R13                    

タイヤサイズ表記の内、「145」がタイヤ幅を示しています。 参考例だと 145mmという事になります。タイヤ幅イコール接地面ではない、ということを知っておいて下さい。

エコタイヤであるほど、接地面を狭く設定する事があるようです。(接地面を狭くすれば燃費向上につながりますので・・)タイヤ構造上、接地面の両端はタイヤ溝が浅くなってしまうので、空気圧不足の状態で使用を続けると現在主流のエコタイヤでは内・外減り摩耗になってしまう傾向があります。

タイヤ空気圧はどこで確認する?

運転席ドアを開けると、ボディー側にシールが貼ってあります。

車種によっては標準空気圧が異なりますので、調整する時には必ず確認しましょう。このクルマの場合は280kPa(キロパスカル)もしくは2.8kgf/cm²となります。

タイヤ空気圧調整ってどうやるの?                                            

タイヤ空気圧調整をしたい時にできる人、もしくはしてもらえるならば問題ありません。ただそうでない人はどうすれば良いでしょうか?ここではタイヤ空気圧調整のやり方を説明します。少し面倒ですが、愛車を調子よく快適に、またタイヤを長持ちさせる為と思って・・

車載電動エアーポンプを使用する

近年のクルマには「スペアタイヤ」が搭載されていない事が多いです。昔はパンクして走れなくなったら応急タイヤへ履き替えたりしたものですが、今は「パンク修理キット」に代わっております。このパンク修理キットの中に「電動エアーポンプ」が含まれているので、これを使ってタイヤ空気圧調整を行ってみたいと思います。

*メーカーや車種によって搭載場所やポンプの違いはございます。詳細はお車の取り扱い説明書などをご参照下さい。

トランクを開けます。

ファスナー留め具を2個所外して、マットをめくりあげると電動エアーポンプが見えました。

この四角い箱がそうです。厚手ビニールに入っているので、ハサミなどでないと綺麗には切れませんね。

ポンプ上部には電源端子となるシガーソケットがあります。

狭いスペースに折りたたまれているので、コードを引っ張り出すのに少し苦労しました。だがそれよりコードを束ねている結束バンドが厄介でした・・長い配線をしっかり束ねる役割なのですが、とにかく固い!素手では無理だったので、小さいマイナスドライバーを使いました。

この結束バンドが曲者でした! あくまで応急用の電動エアーポンプですが、いざという時にすぐ使えないと意味が無いと思うので、開封して電源配線などを取り出し、今回の様に一度は使ってみても良いのでは?

ポンプ裏面にはエアーホースが外周に沿ってしまわれているので、

ホースを引っ張りだします。

ホース先端部分にはネジ山がきってあります。

ここから実際に電動エアーポンプでタイヤに空気を入れてみましょう。ここでは運転席・前側のタイヤで試してみます。本体をタイヤ近くに設置します。

シガーソケット電源線はドアを開けて室内へ引き回します。電源線を無理に引っ張ったり、挟み込んだりしないように!

タイヤエアーバルブ画像です。ここから空気を充填していきます。まずは先端の黒いキャップを左回転させて外します。

キャップを外した所です。キャップは最後に取り付けるので、無くさないように保管して下さい。

電動エアーポンプには空気圧を表示するメーターがあります。エアーポンプホースをタイヤエアーバルブと接続していない時は空気圧はもちろん0kPa(キロパスカル)表示です。

タイヤ側エアーバルブへエアーポンプホースを取り付けます。ネジ山を切ってあるので、時計回しに回転させて下さい。途中で「シュー」という音とともに空気が抜けてしまいますが、最後まで回しきって下さい。そうすれば、音も消えます。

エアーホースを接続した所です。

ホースを接続すると、空気圧ゲージが現在の空気圧を表示します。この場合ですと約180KPa(キロパスカル)ですね。標準空気圧は280kPaなので、かなり下がっております。空気圧ゲージ横のスイッチを操作して空気を充填、目標空気圧まで調整していきます。ちなみにポンプ作動音、大き目です・・

空気圧調整が完了したらエアーホースを取り外して、エアーバルブにキャップを取り付けます。最悪キャップを付けていなくても走れますが、雨や砂などがバルブ内部の部品に影響を与えてしまう可能性があるので、空気圧調整後はキャップを忘れずに。

今回はメンテナンスでのタイヤ空気圧調整なので、この作業をその他3本のタイヤでも実施します。案外、電源コードの取り回しなどが面倒で、うっかりコードを這わせている側のドアを閉めてしまったりも(というか、実際やってしまった事あります…)

車載電動エアーポンプを使用しての空気圧調整はこのような手順となります。

・クルマが安全に駐車できる ・ドアの開閉が問題なくできる ・多少音が出ても大丈夫 この条件がクリアできれば、問題無いと思われます。        

エアータンク(ガソリンスタンドなどで)を使用する

次はガソリンスタンドなどで備え付けてある事が多い、エアータンクを使用しての空気圧調整を行ってみたいと思います。

外観画像になります。エアータンクは借りる事になると思いますが、空気が充填されていないと機能しませんので、店舗スタッフへ一応確認した方がよいと思います。

エアーバルブに押し当てるエアーチャック部分になります。

エアーバルブキャップを取り外します。

エアーチャックをエアーバルブに押し当てます。

力加減が難しいですが、エアーバルブに対して真っ直ぐにエアーチャックを押し当てるのがポイントです。

空気圧210kPaなので、黄色⊕ボタンを押して空気を充填していきます。

280kPaへ調整実施できました。もし充填し過ぎてしまったら黄色⊖ボタンを押せば空気を抜いて圧力を下げる事もできます。他の3本も同様に調整して、最後はエアーバルブキャップを取り付けて完了です。

空気充填時の注意点は?

エアーバルブ切れに注意

エアーバルブにエアーチャックを真っ直ぐ押し当てて空気圧力点検・調整を行うのですが、変な方向に力を入れ過ぎたりするとエアーバルブが根本から折れ曲がって切れが発生し、エアー漏れとなってしまいます。

タイヤ空気圧センサー装着車両であれば、再設定が必要な事も。

タイヤ空気圧センサー装着車両の中には、空気圧調整後に再設定が必要なクルマがあります。(マツダ CX-5初期モデルなど) 車種の仕様も確認しておきましょう。

「急」の付く運転をさける

タイヤの劣化・摩耗は運転や使用状況にかなり影響されます。タイヤはゴム製品なので、路面とこすれて擦り減ってしまいます。日常使用の中で「急」の付く運転を気を付けてもらえると、摩耗を減らす事ができます。例えば、サーキット走行をするようなクルマのタイヤはあっと言う間に減ってしまいます。(タイヤも違うし目的も違うので、極端な例ですが・・) それと逆の運転を心掛ければ、タイヤは長持ちします。周りの交通状況に十分注意しながら、急ブレーキ 急発進・急加速 急ブレーキなどをなるべくしないよう、意識していきましょう。

タイヤローテーションの実施

クルマは前輪駆動、後輪駆動、4輪駆動などの違いによって、前タイヤと後ろタイヤの減り方に差が出てきます。それを定期的にタイヤローテーションしてあげる事により、減り方の差を均一にしてより長くタイヤを使うことが出来る様になります。ただし、タイヤローテーションは前後タイヤが同じサイズでないと出来ません。

不要な荷物を積まない

不要な荷物を積んで走行していると、それだけ車両重量が増えることになってしまい、タイヤにかかる負担が大きくなっていきます。

まとめ

今回はタイヤを長持ちさせる為には?という点について考えてみました。

・タイヤ空気圧調整を定期的に実施する。

・「急」の付く運転をさける。

・タイヤローテーションの実施。

・不要な荷物を積まない。

特にタイヤ空気圧調整は必須ですね。時間の経過で自然に抜けていってしまい、気が付かないうちにタイヤの摩耗が進んでしまっているのを見たりすると、「勿体無いなぁ・・」と思ってしまいます。(新品タイヤへ交換する楽しみもあるんですけどね) クルマを安心・安全・快適に使っていく為の一手間と考えて頂いて、気にしてみて下さい!

今回もご拝読頂きまして、ありがとうございました。

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