友人のクルマにはドアノブに鍵穴が無いんだよね。スマートキーだとメカキーなんて使わないし、キーシリンダーも無くなっちゃったのかな?
いいえ、緊急時を想定して【メカキー】と【キーシリンダー】は必ず装備されています。ただし、【キーシリンダー】は隠れている場合があります。
こんにちは!自動車ディーラーサービス勤務30年のたけぞうです。今回はスマートキー仕様でドアノブにキーシリンダーが無いクルマについて解説致します。
- メカキーなんて使ったことない
- スマートキーに内蔵されているのは知っているけど・・
- そもそも、いつ使うの?
まずはどんなクルマでも装備されている【メカキー】と【キーシリンダー】の解説をします。
皆様の快適なカーライフのプラスになれれば幸いです。ご覧になってみて下さい。
スマートキーには【メカキー】が内蔵されている
すべてのスマートキーには緊急対応でドアロックを開錠するための【メカキー】が付属しています。スマートキーからメカキーを取り出す方法としては以下がございます。
- スライドレバーを操作しながら、メカキーを抜く
- つまみを押さえながらキーを抜く
- スライドレバーを操作してカバーを外し、中からキーを取り出す
メカキーはいつ使うの?
メカキーは緊急用エマージェンシーキーとして付属されており、用途としてはドアを開ける為だけのキーになります。メカキーを使用する場面としては、スマートキーのリモコンスイッチでロック・アンロック操作をしても、またスマートキーを持って車両側リクエストスイッチを押してもドアロックが開錠できず、ドアを開けることが出来ない時になります。
メカキーを使用するとしたら、スマートキーの電池切れや車両側バッテリー上がり、その他不具合が発生してしまったときに限られます。その内、スマートキーの電池や車両側のバッテリーは定期的に点検することが可能と思いますので、劣化してきたら早めに交換しましょう。
【キーシリンダー】が見当たらない?!
右側のドアノブには丸いキーシリンダーが見て確認できますが、左側のドアノブにはありません。こうして見比べてみると、違いがよくわかるのではないでしょうか。
クルマには【キーシリンダー】もメカキーと同じ理由で必ず装備されていますが、一見【キーシリンダー】が見当たらないクルマが存在します。
レクサス IS、LS、GS、NXやMAZDA3、CX-30、CX-60などがそれに該当し、キーシリンダーはドアノブに隠されて装備されています。キーシリンダーの確認方法はおおよそ以下のパターンとなります。
- ドアノブ付近のカバーを外す レクサスIS、LS、GSなど
- ドアノブを引くとキーシリンダーが見える レクサスNX、MAZDA3、CX-30、CX-60など
- 上記車種以外では助手席しかキーシリンダーが装備されていない場合もある
上記画像は【CX-30】の運転席ドアノブで、この場合は②に該当します。ドアノブ付近のカバーが外れる形状にはなっていないので、ドアノブを引いてキーシリンダーを確認することが必要となります。以下では実際に【CX-30】のドアをメカキーで開けてみます。
【CX-30】メカキーでのドアの開け方 解説!
実際にメカキーでドアを開けてみます。
運転席ドアノブ画像になります。キーシリンダーが見当たらないので、ドアノブを引いてみます。
ドアノブを引くとキーシリンダーが見えました。ここにメカキーを差し込むのですが、ドアノブが少々邪魔でメカキーがドアノブに接触して傷をつけてしまいそうです。気を付けて下さい。
メカキーを差し込んだら、ドアロック解除の為、時計回りに「カチッ」となるまでメカキーを回してみましょう。
ドアロック解除できました!
ドアを開くことが出来ました。
あくまで一個人の感想ですが・・・
・メカキーが小さくて非常に回しづらい
・ドアノブに傷がつきそうです・・
またCX-30に限らず、バーグラアラームや盗難防止装置が装備されているとドアロック解除もしくはドアを開けると、それらが作動して警報音がなります。この方法でドアを開けるとほぼ警報音がなってしまい、驚かれてしまうと思いますが、エンジンをかけるか時間の経過で鳴り止みますので、慌てずに対応していきましょう。
メカキーの使い方や知識として、知っておいても良いとは思いますが、できればこのような緊急対応をすること無く、日々快適にカーライフを過ごしたいものですね。
【キーシリンダー】を隠すメリットとは?
このようにキーシリンダーを目立たせなくしてしまうと、いざメカキーを使う場面では少々コツが必要でデメリットしか無いように思えてしまいますが、メーカーとしても意図があっての構造になっております。キーシリンダーを隠すメリットとしては以下がございます。
- 防犯の観点から・・・キーシリンダーを目立たせなくすることで「ピッキング」被害に遭いづらくなる。「ピッキング」とはキーシリンダーへ直接アクセスして、特殊な工具を入れ、ロック解除する方法です。
- クルマのデザインを優先・・・確かにキーシリンダー無しの方がドアノブ付近がシンプルに見えますよね。デザインに関しては好みもあるかも?
- 走行中の風切り音 低減・・・同じ車種で乗り比べることが出来ないのですが、ボディーの凹凸を減らすことにより、風切り音の低減効果があります。
まとめ
今回はドアノブに鍵穴がない?【MAZDA CX-30】でドアの開け方について、を解説してみました。予期せぬトラブルが発生したとしても慌てることなく対応できますので、ぜひご確認ください。
スマートキーには【メカキー】が内蔵されている・・・メカキーの取り出し方法は難しくありません。万が一に備えて知っておきましょう。
【メカキー】はいつ使うの?・・・メカキーは緊急でドアロック開閉をするためだけのもので、このキーでエンジンをかけることは出来ません。スマートキーの電池が切れたときのエンジンのかけ方については下記リンクを参考にしてみて下さい。
スマートキー】が電池切れ・・エンジンのかけ方と対応方法、電池交換について解説!
【キーシリンダー】が見当たらない?!・・・必ずキーシリンダーは装備されており、おおよその確認方法を載せてあります。
【CX-30】メカキーでのドアの開け方 解説!・・・実際にドアを開けてみました。参考にしてみてください。
【キーシリンダー】を隠すメリットとは?・・・「防犯」「デザイン性」「機能性」の観点から解説しております。
今回の記事が皆様の快適なカーライフの一助になれれば幸いでございます。今回もご拝読頂き、ありがとうございました。