この間、クルマを運転していたら見たこともないランプが点灯していて、ビックリしちゃった・・
最近のクルマってランプやメッセージが多すぎて、よくわからないよね・・僕のときは「エンジン警告灯」が点灯して、エンジンも調子わるくなっちゃって大変だったよ・・
こんにちは!某ディーラーでサービスに携わり続けて30年、たけぞうです。
ある日突然、メーター内で見たことも無いメッセージやランプが点灯して驚かれた事はありませんか?今回はそんないくつもある警告灯ランプの中から「エンジン警告灯」(エンジンチェックランプとも言います)が点灯した時の対応方法を解説していきます。
結論から言うと、
販売店ディーラーや整備工場へ連絡をして、詳しく点検してもらうことが必要です。
「エンジン警告灯」の点灯だけでは、何を車両側が検知しているのかはわからないので、「メーカー専用診断機」や「スキャンツール」でデータを読み取り、診断する必要があります。
実際にエンジン警告灯が点灯したら・・を想定している方はなかなかいないと思うので、参考にしてみてください。
それでは、解説していきます!
エンジン警告灯が点灯した!対応方法は・・
僕のときはアクセルを踏んでもスムーズに走らなくなっちゃったから、怖くなって近くの駐車場に避難しちゃったよ・・
良い判断です!クルマで何が起こっているか?わからないので、まずは安全を確保しましょう。
安全な場所に停車する: エンジン警告灯が点灯したら、できるだけ早く安全な場所に車を停めましょう。その際には交通の妨げにならないよう、周囲の安全に配慮しましょう。
クルマの状況を確認する:明らかに普段と違う「音」や「振動」が発生している時は、無理して走行せず、レッカーサービスを手配しましょう。万が一走行不能になったり、症状が悪化したりする可能性もあります。
私のときは、エンジン警告灯の点灯だけで普通に乗れていたけど?
エンジン警告灯の点灯=即エンジン不調・不具合という訳ではございません。その場合はクルマが下記の状態にある事が予想されます。
- ランプが点灯した瞬間だけ不具合が発生して、現在は回復している
- 走行に影響があまり出ない系統の不具合が発生している
- 「制御モード」に移行しており、最低限の走行を確保できるようにしている
エンジン警告灯が点灯していても普通に乗れる時もありますが、クルマの状態がわからない事には変わりはなく、ご自身で判断もつきづらいと思います。不安な気持ちで運転して事故につながってしまっては元も子もありませんので、心配であればレッカーサービスを手配しましょう。
各メーカー取り扱い説明書の記載は?
あらゆる道具や機械には取扱い説明書があります。それはクルマも同じで使い方や問題・疑問をユーザーにわかりやすく解説する為のもので、通常はクルマに搭載されています。またメーカーホームページで車種毎での閲覧も可能です。
エンジン警告灯が点灯した時は、参考にしてみても良いと思います。
そんな取り扱い説明書にはエンジン警告灯に関して、どのような記載になっているのでしょうか?車種や年式はおおよそですが、各メーカー毎に確認してみましょう。
トヨタ
- この警告は、放置するとシステムが正しく動かず、思わぬ危険や故障を招くおそれがあることを意味します。ただちにトヨタ販売店で点検を受けて下さい。
- 警告灯が点灯または点滅したままの場合は、落ち着いて次のように対処してください。なお、点灯・点滅してもその後消灯すれば異常ではありません。ただし、同じ現象が再度発生した場合は、トヨタ販売店で点検を受けてください。
ニッサン
- 点灯または点滅したときは、すみやかに安全な場所に停車し、ニッサン販売会社に連絡してください。
- エンジン回転中に点灯したときは、高速走行を避けてただちに販売会社で点検を受けてください。走行中はアクセルペダルを踏んでもスピードが出なくなることがあります。停車時はアイドリング回転数が高くなり、クリープ現象が強くなることがあるため、よりしっかりとブレーキペダルを踏んでください。
ホンダ
*ホンダではエンジン警告灯を「PGMーFI警告灯」と表記しております。
- 走行中に点灯=高速走行を避けてただちにホンダ販売店で点検を受けてください。
- 走行中に点滅=枯草などの可燃物のない安全な場所に停車し、10分以上エンジンを止めて冷えるのをお待ちください。
- PGMーFI警告灯が点灯したまま運転すると、排気ガス制御システムとエンジンを損傷する場合があります。
- エンジン再始動後、再び点滅するときは、50km/h以下の速度で最寄りのホンダ販売店まで走行し点検を受けてください。
スバル
警告灯が点灯または点滅したままの場合は、落ち着いて次のように対処してください。なお、点灯・点滅しても、その後消灯すれば異常ではありません。ただし、同じ現象が再度発生した場合は、スバル販売店で点検を受けて下さい。
e-BOXERもしくはハイブリッドシステム搭載車両
e-BOXERシステム作動中(ハイブリッドシステム作動中)に警告灯が点灯したときは、高速走行を避け、直ちにスバル販売店で点検を受けてください。
e-BOXERシステム作動中(ハイブリッドシステム作動中)に警告灯が点滅したときは、触媒を損傷する可能性があります。触媒の損傷を防ぐ為、次のことを行ってください。
- 速度を落として走行する
- 急発進、急加速を避ける
- 急な上り坂を避ける
- 可能であれば荷物を減らす
上記の処置をしても警告灯が点滅したままの場合、または点灯に変わった場合は、直ちにスバル販売店で点検を受けて下さい。
マツダ
エンジン制御システムに異常があると点灯/点滅し続けます。高速走行をせず、マツダ販売店で点検を受けてください。点検を受けるときは、エンジン警告灯が点灯/点滅したときの走行状態をマツダ販売店にご連絡ください。
警告・・エンジン警告灯が点灯したときは、バッテリー端子を外すことなく、マツダ販売店で点検を受けてください。バッテリー端子を外し、再度接続した場合、走行中にエンジンが損傷し、出火するおそれがあります。
ミツビシ
エンジン制御システムに異常があると点灯または点滅します。正常なときはパワースイッチの電源モードをONすると点灯し、プラグインハイブリッドEVシステムを起動すると消灯します。
内容は各メーカー、概ね同じような感じですね。
- 警告灯ランプ点灯だけでは、まだ不具合箇所が特定できない。
- 違和感なく乗って頂ける場合もあるので、「走行できません」の表記まではしていない。ただし高速道路などクルマに負荷のかかる状況は避けたい。
- クルマの状態を確認する為に、販売店による早目の点検は必須。
取り扱い説明書は各メーカー及び車種によって、2種類設定されている事がございます。「電子取り扱い説明書」と「PDF版取り扱い説明書」です。検索機能も付いている「電子取り扱い説明書」の方が使い勝手は良いですね。
警告灯の点灯だけでは、どこに不具合が発生しているかはわかりません。次ではそもそもエンジン警告灯って何?を解説します。
エンジン警告灯って何?
エンジン警告灯・・・エンジンチェックランプともいいます。クルマの制御系統で異常を検知した時(一時的な不具合も含めて)、メーター内で点灯するエンジンをかたどったランプの事。
ざっくり説明だとこういう感じでしょうか。もう少し詳しく解説します。
クルマを調子よく走らせるためには、あらゆるセンサーが「今どんな走行状況か?」や「ドライバーはどうしたいか?」ということを電圧数値として、または信号化してコンピューターへデータとして送る事が必要となります。コンピューターではそれらを元にして演算をおこない、アクチュエーターへ駆動信号が出力され、ドライバーの意図に沿いながら、制御が行われております。
エンジン警告灯が点灯しているということは、コンピューターが数値上で不具合を検知して、それをドライバーに伝えているという事になります。
何だかわかりづらいですね、、、
では、野球のキャッチボールをしている所を想像してみてください。
あなたはボールを受ける側です。相手が投げたボールを上手くキャッチするには、目(センサー)でボールの速度や方向、角度などを確認して、脳(コンピューター)へそれらの情報を送り、体をどのように動かすか?を考え(演算)、手や足(アクチュエーター)を実際に動かして、グローブでキャッチ、という一連の流れが必要になります。
クルマがいつも通り調子よく走っているのは、たくさんの部品が連動して働いているからです。
警告灯点灯の原因ってなに?
クルマにはたくさんのセンサーやアクチュエーターがあり、それらが正しく機能して調子よく走る事ができます。エンジン警告灯はクルマに変化があった事を運転者に伝える為のランプとなっております。ここから先は専用の診断機が必要になってまいります。クルマ側には不具合をある程度、記録・記憶しておけるコンピューターがありますので、クルマ側の診断用コネクターと専用の診断機を接続して、そこからデータを読み取っていきます。
警告灯点灯の原因について、メーカー取り扱い説明書はどのように記載されているか?確認してみましょう。
トヨタ
- エンジン電子制御システムの異常
- 電子制御スロットルの異常
- オートマチックトランスミッション電子制御システムの異常
- ハイブリッドシステムの異常 など
ニッサン
- エンジン電子制御システムに異常があると点灯または点滅します。正常なときはエンジンスイッチまたは電源モードをONにすると点灯し、エンジンをかけると消灯します。
ホンダ
- エンジンの排気ガス制御システムが異常のとき点灯します。
- エンジン各気筒の失火状態を検知したときに点滅します。
スバル
- エンジンまたはiーCVT電子制御システムに異常があると点灯します。
- ハイブリッドシステム作動中、エンジン電子制御システムに異常があったりすると点灯します。
- ハイブリッドシステム作動中、触媒を損傷する可能性があると点滅します。
マツダ
- エンジン制御システムに異常があると点灯/点滅し続けます。
- エンジンコントロールシステムに異常があるとき
- エミッションコントロールシステムに異常があるとき
- トランスミッションコントロールシステムに異常があるとき
SKYACTIVーG
- 燃料残量が異常に少ないとき
ミツビシ
- エンジン制御システムの異常
- オートマチックトランスミッション制御システムの異常
- 尿素SCRシステムの異常(ディーゼルエンジンのみ)
いくつもあるセンサーやアクチュエーターなどの不具合、もしくはクルマの不調につながる可能性のある状態を運転者に知らせる為にエンジン警告灯はありますので、継続して点灯してしまうようであれば修理が必要になってきます。
点検や修理はディーラーや修理工場へ依頼をするしかありません。点検を依頼するときには「点検する側が欲しい情報」を伝えてあげることによって、正確な診断につながったり、不具合修理の時間が短くなったりします。次では何を伝えればよいか?を説明していきます。
不具合状況を伝えるためのポイント5選
エンジン警告灯が点灯して調子がわるいのは感じたけど、修理に出す時どうやって説明したらいいか、わからなくて困っちゃったんだよね・・
めったにあることではないので、当然です。状況をわかりやすく説明するポイント5選をまとめてみました。
「いつから」
その症状が発生したのが、最近なのか?以前にもあったことなのか?突然クルマの状態変化が起こったのかなどを判断するための項目です。
「どんな時に」
「一般道路を走行していて、気がついたら点灯していた」や「高速道路で追い越しをかけようとしたら~」、「大雨の日に~」「エンジンかけた直後に~」など、わかる限りでその時の状況を伝えてください。
「どこで」
特定の場所で発生する症状かどうかによって、不具合箇所の絞り込みをすることができます。「坂道」や「高速道路」、「交差点」などどこで発生したかが修理時のポイントになることがあります。
「誰が」
普段、クルマを使用している人がその症状に気がついたのか?たまたま乗った人が気が付いたのか?この項目は誰でも不具合症状が再現できるか、を確認するためのものです。
「どんな」
気が付いた現象をそのまま伝えてください。「ギシギシ」「ガタガタ」などでも大丈夫です。また音だけでなく振動も伴っているか、音の場合は「どこから」聞こえるか、も重要です。
まとめ
クルマはどうしても経年変化や走行距離による変化がございます。ある程度予想ができる定期的メンテナンスでの交換部品と違って、エンジン警告灯のような突発的な不具合が発生してしまう時もあります。いきなり警告灯が点灯したら誰でも不安になりますし、慌てて当然です。そうなる可能性もあるかもくらいに思って頂き、発生してしまったら落ち着いて対処すれば問題ありません。
そんな時の為に、下記の項目を確認しておくとよいでしょう。スマホでも車検証入れにメモを入れるでも構わないので、対策しておきましょう。
- レッカーサービスの連絡先・・・任意保険会社、もしくはJAFなど。
- 整備工場の連絡先・・・普段、入庫している整備工場もしくは最寄りの修理工場を調べる。
- 任意保険での代車特約・・・レッカー出動でレンタカー対応可能などの特約がついていたりする事もあります。保険の内容は加入時だけでなく、定期的にを見直しましょう。自動車保険一括見積もりならばインズウェブがオススメ!最大20社から無料で一括見積もり!
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以上、参考にして頂ければ幸いでございます。皆様が充実したカーライフを過ごして頂けますように!
今回もご一読頂き、ありがとうございました。